話題の黒船「OYO LIFE」
「OYO LIFE」は、インド発の敷金・礼金・仲介手数料なしで即入居が可能な賃貸サービス。話題になっております。
1ヵ月単位で家具、家電、Wi-Fi完備の賃貸物件を借りることが可能で、スマホから、ホテルのように部屋を選んでオンラインで決済するだけで契約完了。
「OYO LIFE」を提供する「OYO」は、インド国内350都市で10万以上の客室を展開している企業。中国でも171都市、8.7万以上の客室を展開するなど急成長しているホテルベンチャーです。その「OYO」がヤフー株式会社と合弁会社を設立し、日本の賃貸住宅事業に本格参入してきたわけです。
適切な料金体系、美しくデザインされた空間、最適化されたオペレーション。これらをIT技術の活用で“満タン”にする。これがOYOの強みだそう。
要は、建物管理のデジタル化を大きな強みとしており、弊社としても動向に注目しております。
また、OYO LIFEの特徴は、物件の貸し主と借り主とをつなぐ「仲介」ではなく、自ら物件を借り、それを転貸する「サブリース」を採用しているところであると言えます。
これまで契約の電子化が進まなかった理由は、不動産業界がIT化を好まなかったというよりもむしろ賃貸借契約が法律で規制されているためでした。宅地建物取引業法(宅建業法)は物件概要や契約条件などが記載されている「重要事項説明書(重説)」について、専門の資格を有した宅地建物取引士が対面で説明しなければならないと規定しており、これが電子化を阻む要因となっていました。
しかし、これはあくまで「仲介」の場合で、物件の貸し主が直接借り主とやりとりする場合には、宅建業法の射程外となり重説の必要はありません。自ら貸し主となるサブリースはこれに当たるわけです。すでにアパートのサブリースを展開するレオパレス21さんが「貸し主」としての立場を生かして、直営店で契約の電子化を進めていますが、OYO LIFEもこの隙間を突いたといえるでしょう。
デジタルアップデート化がマストの昨今、
不動産業界のAmazonともいえるOYOが、日本の賃貸住宅業界に与える影響はいかに。要注目です。