消防設備点検のプロに聞く~知らなかったじゃすまされない?消防点検基礎知識【前編】

【目次】
- 消防設備点検ってどんなもの?
- 「知らずに放置」が引き起こすトラブル
- 点検と是正工事をセットで考えるメリット
今回お話を伺うのは、BMクラウドの加盟店であるプロジェクトグルーヴの代表・大堀さん。

プロジェクトグルーヴは東京都世田谷区に本社を構え、電気工事や消防設備の工事・点検を主力事業として展開している会社です。従業員は5名在籍し、テナント系の入れ替え工事を月10件ほど、消防点検を年間700件以上行っています。電気工事士や消防設備士の資格を有しており、専門的な視点でのアドバイスを日々オーナー様に提供されています。
松川
本日は、BMクラウドで消防設備点検を担当されている大堀さんに、「消防設備点検」や「是正工事」について、実際の現場の視点から詳しくお話を伺いたいと思います。よろしくお願いします!
大堀
よろしくお願いします!
松川
消防設備点検といえば、消防法で義務付けられていると聞きますが、基本的にどのような点検を、どれくらいの頻度で行うものなのでしょうか?
年2回の点検は義務、でも放置物件も多い?
大堀
消防法に基づき、6カ月ごとに年2回の点検が義務付けられています。火災報知器や消火器、避難器具など「消防用設備」と呼ばれるものを定期的にチェックし、報告書を作成してオーナー様にお渡しするという流れですね。
ただ、実際に東京で約70%、全国的には**約50%**程度の物件しか、しっかり点検していないと言われています。意外と「そんなルールがあるなんて知らなかった」というオーナー様が多いんです。
松川
確かに、消防署から毎回「点検しなさい」という通知が来るわけでもないですし、知らないまま放置しているケースが少なくないんですね。
大堀
ええ。自主的に動かないと、ずっと未点検のままになりがちです。建物を消防署が巡回してチェックするタイミングも限られますから、実際には「長年やっていませんでした」という物件が珍しくありません。
点検しないとどうなる?――使用停止命令や売却トラブル
松川
未点検のままだと、いざ見つかったときに何かペナルティがあるんですか?
大堀
消防署の立ち入り検査などで発覚すると、消防点検の実施・報告するよう指導が出されます。さらに悪質だと判断されれば、公表されたり、最悪の場合建物の使用停止命令まであり得ますね。建物に“消防法による命令の公告”を貼られて「ここは違反しています」と周知されることもあります。
また、売却を検討している物件の場合、買主側が「消防設備の点検報告書を見せてください」と言ってきたときに、報告書がまったくないと大きな問題になります。設備不良が一気に発覚して、売却価格が下がったり、取引自体が白紙になったりするケースもあるので要注意ですね。
松川
なるほど。まさに資産価値の面でも「放置すると損」ということですね。
点検と是正工事はセットで考える――理想的な流れ
松川
具体的に、点検の後に不備が見つかったときはどう進めるのが理想的なんでしょうか?
大堀
一番スムーズなのは、点検報告書を提出するタイミングで、同時に是正工事の見積もりを出すことですね。点検と工事がバラバラだと、オーナー様が見積もりを別途手配したり、やり取りが増えてしまいます。
BMクラウドだと、点検と工事がワンストップなので、不備箇所をすぐ工事担当に共有できますし、見積もり作成も早い。結果として工事着手までの期間が短縮できるんです。
松川
工事には消防署への届け出も必要なんですよね?
大堀
はい、工事内容によっては着工届や設置届、場合によっては消防署の立ち入り検査なども必要です。BMクラウドなら、そこもまとめてサポートできるのでオーナー様の負担が軽くなりますね。
前編まとめ
消防設備点検は「法律で決まっているから」というだけでなく、物件の安全性や資産価値を守るうえで非常に大切なポイントです。やらずに放置してしまうと、思わぬトラブルやペナルティに直面する可能性も。
後編では、リフォーム時の断線トラブルや大規模工事の注意点など、さらに詳しいお話を伺っていきます。ぜひ引き続きご覧ください!
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