消防設備点検のプロに聞く~知らなかったじゃすまされない?消防点検基礎知識【後編】

前回のおさらい:消防点検の基本、押さえていますか?
前編では、BMクラウド加盟店・プロジェクトグルーヴ代表の大堀さんに、消防設備点検の基本や点検を怠った場合のリスク、是正工事との理想的な連携方法について伺いました。
まだお読みでない方は、ぜひこちらからチェックしてみてください👇
▶︎消防設備点検のプロに聞く~消防点検基礎知識【前編】
📋目次
- 点検と工事はセットで考えるべき
- リフォーム業者が配線を切断…!? 点検で早期発見できる
- 勧告を無視し続けた末の“最悪のシナリオ”
- 大掛かりな工事:費用やテナント対応はどうする?
- 法改正のキャッチアップにも有効、売却を考えていても安心
- 最後に:オーナー・管理会社へのメッセージ
点検と工事はセットで考えるべき
松川
点検で不備が見つかったら、すぐ工事をしないといけないんですよね?
大堀
そうですね。理想的なのは、点検報告書を提出するタイミングで、是正工事の見積もりも一緒に出すことです。
点検と工事が別だと、オーナー様が別の業者に見積もりを依頼しなければならず、やり取りも煩雑になります。
松川
BMクラウドでは、点検と工事をワンストップでやっているんですよね?
大堀
はい。不備箇所を社内ですぐ共有できて、見積もり作成もスピーディーです。
さらに、消防署への着工届や設置届、必要な場合の立ち会い検査などの手続きもまとめて対応できます。
リフォーム業者が配線を切断…!? 点検で早期発見できる
松川
現場で実際にあったトラブルで、印象的だったケースってありますか?
大堀
ありますよ。多いのは、リフォーム業者さんが古い感知器を外したまま、配線を切って天井裏に放置してしまうケース。
本来なら火災受信機が断線を検知して警報を出すんですが、点検していないと受信機も壊れたままで、誰も気づかないままになっていることも多いです。
松川
それ、見つけたときにはすでにかなり危険な状態ですよね…。
大堀
はい。そしていざ修繕しようとすると、配線の引き直しや天井の再施工など、大掛かりな工事になってしまうんです。
早めに点検していれば、数万円で済んだかもしれない工事が、数十万円以上かかることもあります。
勧告を無視し続けた末の“最悪のシナリオ”
松川
点検で不備が見つかっても、勧告を無視し続ける人もいるんですか?
大堀
います。
消防署からの是正勧告を無視し続けると、命令が公告(公表)される場合もありますし、最悪の場合は建物の使用停止命令が出されることも。
飲食店やテナントが入っている物件なら、営業ができなくなってしまうリスクもあるので、注意が必要です。
大掛かりな工事:費用やテナント対応はどうする?
松川
たとえば、マンション全体の感知器を交換するような大規模工事だと、どれくらいの費用・期間がかかるものなんでしょうか?
大堀
規模にもよりますが、**数百万円〜**かかることもありますね。
居住者の協力も必要なので、調整が難航すると半年くらいかかるケースもあります。
また、火災報知器のテストで警報が鳴る、停電作業が発生するなどもあるので、事前告知の徹底が非常に大切です。
法改正のキャッチアップにも有効、売却を考えていても安心
松川
消防点検って、義務だけでなく建物の価値維持やリスク管理にも重要だと改めて感じました。
大堀
おっしゃる通りです。
加えて、消防法は毎年のように細かい改正があり、
例えば「消火器の使用期限」「設置基準の変更」などが発生します。
定期点検をしていれば、そういった法改正の情報も業者から共有されるので、
常に最適な設備状態を保ち、リスクや無駄な出費も回避できます。
最後に、オーナー・管理会社様へ一言
松川
最後に、読者のオーナー様・管理会社様へ一言お願いします!
大堀
消防点検って、地味だし「やらなきゃいけないから仕方なく…」と思われがちですが、
実際は人命や財産を守るための大切な備えなんです。
しかも、放置したことで大規模な修繕や売却トラブルに発展するケースも珍しくありません。
BMクラウドでは、点検から工事、消防署の手続き、入居者告知までワンストップでサポートしていますので、
何か気になることがあれば、ぜひお気軽にご相談ください!
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