たてものサービス×BMクラウドで、次のスタンダードへ。
たてものサービスとBMクラウドでは、オフィスの「トイレだけ清掃」をもっと頼みやすくする共同サービスを、一緒に始めます。
立ち上げにあたっては、人事交流なども行いながら、現場と仕組みの両面で連携を深めて準備を進めています。
その一環として今回は、たてものサービスの吉沢さんとBMクラウドの石川が率直に対談しました。なぜ今“トイレだけ清掃”なのか、ニーズや導入時の気になる点とその対策まで、ざっくばらんにお話ししています。

目次
■共同サービスの始まり─市場の可能性
「トイレだけ清掃」は、ニーズがあるのに“やっている会社が少ない”領域だった。
石川(BMクラウド)
吉沢さん、今日はよろしくお願いします。
まず最初にお聞きしたいのは…今回のトイレ清掃サービスって、もともと吉沢さんの方から「こういうのを一緒にやりたい」とご提案いただいたんですよね。
どんなきっかけや思いがあって、このサービスを提案されたんでしょうか?
吉沢(たてものサービス)
よろしくお願いします。
はい、今回の企画は当社からご提案したものです。
背景として、当社がサービス提供エリアを広げていく中で、地域によってお問い合わせ内容が大きく異なることに気づいたんです。
たとえば…
- 首都圏:アパマン清掃7割、オフィス清掃3割
- 地方:これが完全に逆転し、オフィス清掃が多数派
にもかかわらず、地方ではトイレ清掃に特化した会社がほぼ存在しません。
さらに、営業活動の中で「トイレだけお願いしたい」という声がとても多く、強い需要を感じていました。
当社のサイト「オフィスのトイレお掃除隊」でも反響があり、トイレ単体の市場は誰も本格参入していないのに、ニーズだけは確実に存在するという確信がありました。
そこで、この領域をBMクラウドさんと一緒につくっていきたいと思い、提案しました。
■この新サービスが目指す“トイレ清掃の新しい当たり前”
トイレ清掃を「社員がやるもの」から「安心して外に任せられるもの」へ。
石川
では、吉沢さんにとって、このサービスの本質的な価値はどのあたりにあるのでしょうか?
吉沢
ひと言で言えば、「トイレ清掃のアウトソーシング基盤」です。
いま、企業では——
- 社員にトイレ掃除を頼むのが難しい
- 人手不足で掃除の余裕がない
- トイレ“だけ”頼める業者がいない
- 月1回など小規模依頼に対応できるサービスがない
こうした声がすごく増えています。
トイレ清掃を外に任せる、という“新しい当たり前”を提供したい。
そんな思いがありますね。
■導入前にお客様が気にするポイントと、実際の対策
不安になりやすいのは「性別」と「時間指定」──でも対策でほとんど解消できます。
■まず多い懸念:異性スタッフによる清掃
石川
たしかに、トイレってデリケートな場所なので、導入前にいろいろ心配されるお客様も多いですよね。
特に、僕自身も前職で現場にいたときに思ったのが、「男性スタッフが女性トイレに入る時って、清掃中の看板を出していても、万が一女性が入ってきたら気まずすぎる…」
ということなんです。
こうした場面で、御社ではどんな配慮をされているんでしょうか?
吉沢
おっしゃる通り、導入前は気にされることが多いポイントです。
当社では、以下の対策を徹底しています。
- 事前に“性別限定サービスではない”ことを丁寧に説明
- 清掃中サインの設置
- 扉を開けた状態で作業し、視認性・安心感を確保
- 声掛けや気遣いの徹底
- サニタリーボックスは基本触らない、希望がある場合のみ現地でごみをまとめる(持ち帰り不可)
この運用を続けてきた結果、19年間トラブルはほぼゼロです。
■もうひとつ多い懸念:時間指定ができない
石川
時間指定ができない点も、導入前にはよく聞かれる懸念ですよね?
吉沢
そうですね。低価格を維持するために巡回型で動くので、時間指定は基本的にできません。
ただ、“トイレだけの短時間清掃”なので、これで困った例はほぼありません。
対策としては、
- 契約前に必ず説明し、不安を解消
- 巡回ルート最適化で遅延を防止
- 滞在時間が短いので利用者への影響が小さい
といった点です。
■小規模オフィスで高まる「トイレだけ外に出したい」という声
オフィス以外でも「誰がトイレ清掃を担うか」は共通の悩みです。
石川(BMクラウド)
吉沢さん、改めて聞きたいんですが、このサービスって、どんなお客様のどんな悩みに一番効くと感じていますか?
吉沢(たてものサービス)
一番はオフィス、特に小規模オフィスのお客様ですね。
昨今の人手不足もあって、トイレ清掃に自社のリソースを割けない、せっかく雇用した社員にトイレ清掃を頼みづらい、という需要を日々感じています。
石川
実際に、今すでにトイレ清掃をご利用いただいているお客様は、どんな方が多いですか?
吉沢
トイレのみの依頼が多くを占めています。
掃除機掛けやその他の清掃は実施せず、「トイレだけお願いしたい」という形ですね。
ご利用いただいているのは、
- 小規模オフィス(会計事務所、法律事務所など士業)
- 小規模工場
- 小規模倉庫
など、自社で清掃スタッフを雇用していないお客様が中心です。
これは少し意外に思われるかもしれませんが、お寺さんからのご相談もあります。
人手の事情や、トイレ清掃を誰が担うかという点で悩まれているケースもあって、実際にニーズを感じますね。
石川
たしかに…オフィスとは違う文脈でも、“清掃をどう回すか”は共通の課題になりそうですね。
吉沢
そうですね。場所は違っても、「トイレ清掃を誰が担うか」という悩みは共通していると思います。
トイレ清掃は、福利厚生や“働きやすさ”の文脈でも価値になっています。
石川
印象的な利用傾向ってありますか?
吉沢
福利厚生としてトイレ清掃をプロに委託していることを、新卒募集の資料に入れてもよいかと相談を受けたことがありました。
「働く環境づくり」の一部として捉えられているのは印象的でしたね。
石川
お客様からの感想としては、どんな声が多いんでしょう?
吉沢
毎年年始にアンケートを取っていますが、返戻率が高く、お褒めの言葉が多いです。単純に「助かる」「ありがたい」という言葉が多く、当社としても光栄です。
■清掃頻度はなぜ“月2回”で十分なのか?
「毎日が当たり前」というイメージを、オフィストイレの実態から見直します。
石川
実は僕、以前トイレ清掃の現場にいたときは「トイレって毎日掃除するものだ」というイメージがものすごく強かったんです。
でも御社では月2回・月4回が中心なんですよね。ここにはどういった理由があるのでしょうか?
吉沢
とてもよく聞かれる質問ですね。
理由はシンプルで、オフィスのトイレは公衆トイレと違って、使うのは社員のみだからです。
極端に汚されるケースがほとんどなく、高頻度の清掃は逆に無駄が生まれます。
また、5分ほどで施工できるオプションメニュー、150円の便器コーティングが非常に効果的で、月2回でも清潔さを維持しやすい環境をつくれるという点も大きいです。
後編では、サービスを支えるスタッフ体制や“続けられる仕組み”、BMクラウドのネットショップ導線と組み合わせることで広がる可能性、他社との違い、そしてトイレ清掃を入口にした建物全体の課題解決まで、より踏み込んで語っています。後編を読む