RCの寿命はいつ?
マンションなどの構造を表す時に使う「RC造」。
RC造は、鉄筋コンクリート造(Reinforced Concrete)の略、ということはご存知の方が多いと思います。
鉄筋コンクリート(Reinforced Concrete)、「鉄筋によって強化されたコンクリート」という意味になりますが、
鉄筋とコンクリート、併用するのはなぜかというと・・??
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●鉄筋
良い点:引張る力が強い
悪い点:錆びやすい、高温時の耐火性が低い
●コンクリート
良い点:圧縮力(押される力)に強い
悪い点:引張る力に弱い
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と、両者の弱点を相互に補い合い、変化しにくく高い耐久性を出す手法なんですね・・
建築物に使う部材は、常に圧縮力と引張る力が作用します。
鉄筋とコンクリート、素晴らしいパートナーです・・
また、RC造は、耐震性が高い構造としても知られています。
地震が起きた時、比較的揺れが少ない構造で、普段の生活でも音が伝わりにくく居住性が高いので、
マンション等に採用されることが多いんですね。
弊社には二級建築士の資格を持つスタッフもおり、
建築士目線の「RCの寿命」についての話、ご紹介します。
RCとは、
硬いけれど脆いコンクリートを、粘り強い鉄筋で補強したもので、
酸化すると錆びる鉄筋を、アルカリ性のコンクリートで覆って守っている、
という、大変よくできた構造なのだそうです。
しかし、残念ながら、コンクリートのアルカリ性は、年月を経て徐々に中性化してしまいます。
コンクリートの中性化が鉄筋まで達した時が、RCの寿命と言えるそうです。
鉄筋が錆びたからといってすぐに倒壊するわけではありませんが、RCに求められる強度を発揮できなくなり、特に大地震の揺れに耐える力が劣ってきます。
そのため、鉄筋を覆うコンクリートの厚さ(かぶり厚さ)が建築基準法で決められていますが、その厚さは3㎝です。一説には10年で1㎝中性化するとも言われています(諸説あります)。
RCの建物を長持ちさせるためには、外壁のメンテナンスも重要となります。
外装の塗装を塗り直したり、タイルの浮きや割れを補修するといった地道なメンテナンスが躯体の寿命を延ばす手立てとなります。